帰趨と可能性

こっそり再開され、さりげなく幕を閉じたJリーグ1stステージ。
スタジアムの雰囲気だけを見ると、
意外なほどの観客の多さと凄まじい歓声があり
物凄く盛り上がっている競技に見えるのですが、
実際に盛り上がっているのはまさにそこにいる人達だけで、
一般の人達は今日で1stステージが終わることさえ
知らなかった人がほとんどではないでしょうか。
これはオタクがイベント等で集まって
その集団の中でのみ盛り上がっているのとそっくりな気がします。
社会からの扱いは天と地ほど違いそうですが。

さて、サンガはJ1残留に向けて鹿島戦。
ついについに黒部が復活し、
彼の存在がいかに重要かを認識させられる試合になりました。
たった一人の選手の存在の有無でここまで内容が変わるのか
と感動すら覚えました。
これまでは前線でろくにボールをキープできず
攻撃の形さえ見えなかったのですが、
今日は黒部が前線へのボールをことごとくキープしてくれました。
これによりためができたことで、
2列目以降の選手が時間的空間的余裕をもらい、
攻撃の選択肢が広がりました。
たったこれだけのことなんですよ。
このわずかな余裕の違いが
これまでの敗戦と今日の完勝との違いなんだと思います。

あと、黒部の活躍で印象が薄くなりがちですが
手島を中心としたDFラインのコントロールも素晴らしかったです。
鹿島FWにほとんど何もさせませんでした。
もちろん中盤のプレスが良かったおかげなんでしょうけど。

攻守ともにこの内容が続けばJ1残留は十分期待できそうです。