Tempora mutantur, mutamur in illis. (2)

(続き)

実際に日本の主力選手は海外に在籍、
大物外国人は皆無、Jチーム数は増大ということで
個々のチーム自体は大幅とまではいかなくとも
弱体化している可能性は高いでしょう。

チーム数増大はJおよび川渕さんの長年の夢ですし、
今さら急に減らせるものではないでしょう。
大物外国人を呼ぶ資金力がJリーグにないとなれば
Jリーグの外国人枠を撤廃するという手もあります。
抜けた海外組と同程度の能力の選手なら
南米とかを探せば比較的安く入団させられて
その穴を埋められるでしょうから、
日本人選手との出場機会を含めた競争の活性化で
Jリーグのレベルを上昇を目指すのも
悪くない戦略だと思うのですが・・・。
(確かに外国人ばっかりJリーグという
ネタみたいな展開も起こりうるでしょうが、
まぁそういう状況でも熱い戦いを繰り広げる大相撲は
実際に面白いですしね。)

そして、海外に行った主力選手。
彼らに求められるのは個人的な成長とそれの日本への還元。
Jリーグとしてはそれを目的として
リーグの短期的なレベル低下を代償に
彼らを海外に在籍させることを容認しているはずです。

かつてのカズとか名波とかは
海外で失敗してもその経験を糧に
Jリーグに戻ってきて活躍し
Jリーグを活性化していたのですが
(特に名波はジュビロの黄金時代、
トルシエジャパンアジア杯圧勝に大いに貢献)、
最近の海外組は失敗してもJリーグになかなか帰ってきませんし、
帰って来たとしても長期間試合に出ていなかった影響なのか
成長した姿を見せる例はあまりありません。

なかなか帰ってこようとしないのは
もちろん欧州クラブを体感することで
Jリーグのレベルの低さを改めて実感し、
日本に戻るくらいならここにいた方が・・・
という気持ちになっているのでしょうし、
そういう個人の感情はやむをえないのですが、
上述したようなJリーグの犠牲のもとに自分が欧州にいる
という自覚を海外組は持たないといけないと思います。

日本代表に対してプロ意識が足りないという指摘がありますが
そういった自分に課せられた責任への意識の欠如が
あるからではないのかなぁと個人的には思います。

しかし、やっぱり松井大輔が久々に見たかったなぁ。
なんで数少ない欧州移籍成功例の選手が日本代表に選ばれんねんorz