die Ruhe (3)

(続き)

まぁいずれにしても夢が終わるという流れに入れられた
23話のラストの祐一と名雪の会話は
この作品らしさがにじみ出ていて良かったと思います。
祐一は過去の悲しい思い出を現実として受け入れ、
(↑のシーンが確かに気になるものの
原作と同様にあゆが死んだものと考えているはず)
その一方で、名雪は秋子さんの事故を現実として受け入れ、
そして、自分の祐一への想いが報われないことを知った上で
(無償の愛=家族がこの作品のキーワード)
そういった共に辛い状況の中でお互いに支え合っていく。
これは原作とは全く違うシーンなんですけど
原作のKanonのエッセンスが反映されていて
特に違和感がありませんでした。

ただ、細かい記憶が曖昧なんですけどアニメ版では
あゆの事故の悲しみで名雪の約束をすっぽかして駅前に現れなかった
という原作の過去エピソードが確か描かれていなかった気がするんですよ。
あのエピソードがないと
今回のラストの駅前で名雪と祐一が出会うシーン
の深さが伝わらないような。
・・・うーん、なんか不安になってきたぞ。
今回のラストシーンは
実質的には祐一が名雪をふるシーンと思い込んでいたのですが
もしかして思いっきり勘違いしてたりして^^;

まぁともかく原作のKanonの良さを活かしつつ
ところどころオリジナリティを違和感なく入れて
本来マルチシナリオの作品を
きっちり一つの作品として仕上げるのはさすが京アニです。
最終回で奇跡をどう扱うのかというところが残されてますけど
原作のエッセンス通りに無駄に語らず無難にまとめてくるはず。
しかし、京アニ版Kanonを見ると
以前のアニメ版Kanonは本当に一体なんだったのかと小一時間^^;

追記
せっちさんがアニメ版と原作の構図の違いを
わかりやすく説明なさってますね。
ホント名雪好きでも満足できる内容で
京アニグッジョブという23話でしたね。

あと、祐一のあゆを「忘れられるわけない」は
原作と大幅に構成を変えたアニメ版では
あのセリフを挿入せざるを得なかっただけかも。
だって、あのセリフなし→名雪との出会いの流れでは
原作知らんで見てる人には
あゆを忘れて名雪に転んだと見えかねませんもんね。