帰依(2)

(続き)

とりあえず極端な例を3つ挙げてみましたが、
この3つをバランスよく融合していくのが
現実的な解決策でしょう。
(まあ、実は個人的には3番目のジュビロ日本代表化計画が
ワールドカップへの最短の道になると思っているんですけど(笑)。)
特に五輪世代との融合をどうするのかは
将来的なことを考えてもかなり重要な問題だと思います。

今考えますと、トルシエさんはこの辺りが非常に上手かったです。
五輪代表の監督としては
Wユース準優勝世代をベースとして新たなチームを作り、
日本代表の監督としては
さらにその五輪代表チームをベースとして
新たなチームを作っていきました。
もちろん、全てのベースとなったのが黄金世代であり、
その世代の監督になったという幸運も彼にはあったのでしょうが、
とはいえ彼がそのメンバーを上手く融合させていったのは事実でしょう。

今の日本代表の一番の問題は
ベースとなる部分がはっきりしていないところではないでしょうか。
欧州組をベースとするのがジーコさんの理想だったのでしょうが、
欧州リーグの日程との兼ね合いにより
それは実現できませんでしたし、
今後もおそらく同じ状況が続くでしょう。
中途半端に練習やら試合を消化するだけで
チームのベースになれるほど
欧州組が質の高い選手達とは思えません。

となりますと、欧州組とは異なるメンバーをベースにして、
欧州組はそこにプラスアルファをもたらす切り札的存在として扱う
のが最善の策なのではないのでしょうか。
そのベースを上述した3つの中から上手く作っていき、
そして、そこに欧州組が加わったとき
真の日本代表が誕生すると僕は思います。