薫陶(4)

(続き)

一般的にライトの役割というのは2種類あると僕は思います。
一つは単純に目標を明るくすることによって
その目標を見やすくするということで、
もう一つは自らが光を放つことによって
相手に自分の居場所を知らせるということです。
自動車やバイクのライトはその両方の役割を担っていますが、
自転車のライトの場合は
前者の役割を十分に果たせるほどの光の強さがないことが多いでしょう。
ですので、その目的の大半は後者、
すなわち自らの存在を相手に認識してもらうためにあります。

夜間に自転車のライトをつけていない人は
上記の自転車のライトの役割を理解していない人と
それは理解してはいるがそれを重要とは認識してはいない人の
2種類に分けられるでしょう。
(面倒がりでつけないという人もいるでしょうが、
それはどちらかというと後者に属するでしょう。)
ただ、子供ならまだしも
いくらなんでも前者のような大人がたくさんいるとは思えませんので、
おそらく大半は後者でしょう。

となりますと、僕がおかしいとも考えられますね。
つまり、夜間にライトのついていない自転車が見にくくて危ない
と感じているのは、単に僕のような
かなり眼が悪い人だけなのかもしれないということです。
自転車のライトをつけない人の多さを考えますと、
夜に無点灯の自転車が走っていても普通に見えるので
特に気にならないという人はかなり多いと
考えた方が無難なのかもしれません。
なるほど、確かに僕も視力が良かった小中学生時代には
それほど気にならなかったような気もします。

(続く)