玉石混淆(3)

(続き)

共通しているのはかなり入れ込んでいるのだけれど、
世間にはなかなかそれが共有されない、
本質を知らない人たちから
上辺とイメージで勝手に質が低いと見なされがち
というところです。
これは広範な意味でのオタク状態ですな。

欧州サッカーとか洋楽とかは
異常に詳しくてかなりマニアックなところ、
これがJリーグやモー娘。とかだと
オタク扱いされるそうなところまでいっている人でも、
むしろ称賛されたり、一目置かれたりするような感じや、
一部がJリーグやらモー娘。やらを
上から見てどこかバカにしているような
感じなのが似ている気がします。

ここで問題となってくるのは質とは何ぞやということです。
確かにJリーグの選手と欧州の一流選手を比べれば
技術的にも体力的にもかなり差があるでしょう。
そして、モー娘。と海外のアーティストとを比べれば
おそらく音楽レベルにはかなりの差があるでしょう。
(このあたりは僕にはよく分かりませんが・・・。)
ですが、心とか魂を突き動かすような何かというのは
技術とかいったものとは別の次元にあるに違いありません。
だからこそ、Jリーグファンやモー娘。ファンは
その何かを感じそこまで熱くなれるのです。

一般的に本質とは、
そういったものを含む多様な面の集合体であり、
ある視点から見える一面のみによって
見極められるようなものではありません。
あるものが持つ本質のどの次元に世間の価値が置かれているかで、
それの社会的な価値が決まるのですが、
それがその本質そのものであるということはありえないのです。

ですから、何であれ対象を見るときには
自分が見ている一面にのみ
その本質があるというわけではないということは
常に意識しておかなければなりません。

同じ対象を自分と違うように見ている人がいたとしても
それは単に「見方」および「視点」が違うだけで
そこに絶対的な優劣関係などは存在しないのです。
なぜなら我々は同じ次元の中に存在しているのですから。