瓦解(3)

(続き)

そんなリーグですので当然ながら
Jリーグの一般的な価値はそれほど高いものではありません。
もちろん、何かを応援するという私的な気持ちに
一般的価値など直接は関係ないのですが、
周囲の環境まではそうはいかないという問題があります。
僕の場合ですと、今年はJ2ということもあるのでしょうが、
地元のKBS京都がサンガの試合を
あまりTV中継してくれなくなったのがかなり痛いです。
(なんと、先日の首位川崎Fとの試合さえ中継されず。)
試合会場でよりもTVで観戦する方が好きな僕としては
サンガの試合を見る機会が減り、
これではサンガの現状が分からず
なかなか応援にも身が入りません。
僕は他にも好きなスポーツがたくさんありますから
サンガの試合を見られない分だけ、
他のスポーツへと関心が移るわけです。
結局、一般的価値の影響を受けているわけです。

日本人の多くがJリーグへの関心が低いのも
この一般的価値の低さが一番の原因でしょう。
価値が低いゆえにTV・新聞等はあまり力を入れない、
それゆえにあまり関心を抱かれない、
という単純な構造があるわけです。
この価値を絶対的に高める最も確実な方法は
Jリーグの質を向上させることでしょう。
我々もマスコミも質の高い内容であれば
満足するわけですから。

しかし、これまで日本サッカー界が採ってきた方法は、
W杯および代表人気に便乗する、
一時的なスターを作り上げるといった、
その場しのぎのものばかりでした。
もちろん、一般的価値を高める上で
スターを作り上げるのは大事なことですが、
それにふさわしい実力を伴った選手を
まず育成しないといけません。
一時的なスターではなく、
真の実力を伴ったスターでなくては
長期的には価値が持続しないのです。

(続く)