赤誠(3)

(続き)

◇一歩◇
・浩之
浩之にとってあかりの存在自体が全ての前提となっているため、
もはやあかりなしの生活は考えられない。
したがって、あかりの存在を求めて
あかりとの新たな関係を築くために一歩踏み出す。

・あかり
みんなの幸せを願う彼女の性格と
浩之の特別でありたいという想いの相克が
マルチと浩之との関係における問題。

◇ラスト◇
作品としては、ここからどう盛り上げるのかが
非常に大事だったはずなのですが、
少なくともここまではいまいちでしたなぁ・・・。
雅史くんのいうところの
「これからはみんなのことだけではなく
自分のためのことも考える」
にあかりが移行したのかどうかがうやむやで
現時点では結局新たな都合のいい関係に
落ち着いているだけのような感じです。

最終話でどうまとめるのか気になるところなのですが、
未だに全く解決されていないのがマルチの問題。
マルチを簡単にまとめておくと次のような感じです。

・マルチ
ロボットとしての役割(全ての人を幸せにする)が前提。
自分のために頑張ってくれる浩之に対して
個人的な感情が芽生えてしまうのだが、
その個人的願望の達成はすなわちあかりの幸せの破壊であるため、
その矛盾にさまよい始める。

言うまでもなく、この矛盾は
ロボットであるマルチだけでなく、
あかり、さらに言うとみんなが抱えているものです。
したがって、マルチの出す答えが作品の終着点のはず。

矛盾の一つの原因は
マルチが自分の浩之への想いに結果を求めていることにあり、
そこが解消されれば
浩之への想いとロボットとしての役割の共存が可能になりますので、
終結論としては
「見返りを求めない純粋(?)な想い」
辺りになるのでしょうか。

うわー、また長くなっちゃいましたね。
ちなみに、次回更新(恐らく来年になると思いますが)では
今年1年をまとめる予定ですので、
また長くなると思います・・・。