nochmals u:berlegen (1)

アニメの感想。
フルメタルパニックWOWOWでの無料放送)。
超長文です。
打ち切られたかのごとく先週が突然の最終話でした。
(ネット上では打ち切りという話題をほとんど見かけませんでしたから
最初から1クールの予定だったと思われます。)
形式上は強引ながらも無難にまとめられた作品でしたが、
私的には最後まですっきりしない作品でした。

しかし、ネット上でのこの作品の評判は悪くなく、
というよりも、むしろ絶賛されていることが多いようで、
これは私的にはかなり意外でした。
ただ、そういった人たちの感想を見る限り、
私とほとんど似たような視点・テーマを意識して
この作品を見ているようで、
つまりは同じ作品をほぼ同じような見方をしながら
私は彼らとは異なる感覚を抱いたようでしたから、
結局そういった人々のこの作品の賞賛する部分を考えても
気持ち悪さは解消されませんでした。
(彼らの賞賛する部分≒私がすっきりしなかった部分
ということが多々あったわけです。)

ということで、記憶を頼りに自分なりにこの作品の内容を整理して
すっきりしない原因を考えてみることで
改めてこの作品を見直してみようと思います。
ただし、原作は全く読んだことがありませんし、
アニメ版も今シリーズを見たのが初めてですから
あくまで『フルメタルパニック The Second Raid
13話分の内容に基づいたものです。

この作品は、
任務に忠実で優秀な軍人相良宗介
組織としての役割と自分の意思の相克を経て
最終的に組織から独立した自己を確立する、
という感じで基本構造はしっかりしています。
さらに、実際のストーリー展開も
ペース配分にかなり問題があったものの、
「形式上は無難にまとめられていた」と最初に書いたように、
このベースラインに沿ってきっちり最終話で完結されていますし、
彼が自らの機体アーバレストを乗りこなすという部分が
上述した彼の抱える問題とリンクしているなど
基本構造とストーリーが融合している部分もあって
全体的な構成も優れていると言えるでしょう。

(続く)