die Winterferien (3)

(続き)

SHUFFLE!(アニメ)
あまりの忙しさに最終回を見忘れる不覚。
最終回の放送日は
前日がバイト最終日→大学の課題で徹夜→朝から夜まで大学
で死ぬほど疲れていて、すっかり忘れていました。
僕が真面目に見ていた作品を
途中で見逃すなんてことは滅多にありませんし、
ましてそんな作品の最終話を見逃すのはおそらく人生初めて。
他の人の日記の『SHUFFLE!』終了みたいな内容を
いくつか見てその事実に初めて気付きました。
「まだあと1話残ってるのに、なにこの人ら寝ぼけてねん」
と最初は思っていたのですが、
寝ぼけていたのは僕の方でした(苦笑)。

この作品は
序盤の内容が皆無、終盤に一気にシリアスモードに突入、
主人公(稟)が恐ろしく空気の読めないやつで
そのくせなぜか無意味にもてる
(とは言えD.C.の純一に比べればまだまともなキャラ)
などかなりD.C.と似たような作品でした。

この作品ですごかったのは何と言っても楓ちゃんです。
あの狂いっぷりはさすがに^^;
原作のゲームではマルチエンドシステムだけに
楓シナリオであんな展開はありえないと思われますから、
あの楓ちゃんの狂いっぷりはアニメオリジナルでしょう。
となると、あれは制作者としても
かなりの冒険だったんじゃないでしょうか。
それなりに人気がありそうと思われるキャラを
あそこまで狂わすとは。

彼女の狂いっぷりの恐ろしさは
一昨年のアニメ『To Heart R』でマルチが暴走したパターンと違って
完全に個人的なエゴが原因というところにあります。
マルチの暴走は
自分の浩之への想い(エゴ)と
あかりの幸せへの想い(他者を思いやる心)の
矛盾が原因だったわけですが、
楓ちゃんが狂ったのは
単純にエゴと現実が矛盾したからなんですよね。

別に楓ちゃんは他者を思いやれない人間というわけではなくて、
普段の彼女を見れば分かるように
他者を思いやる心をちゃんと持っているわけですが、
実はそれさえも稟に依存していたわけですよ。
要するに極端に言ってしまえば、
楓ちゃんは全価値観・全思考回路が稟を出発点としているために、
その稟が彼女の価値観の中で機能していれば
他者への思いやりも機能するんですけど、
稟が欠落してしまえば全思考回路が瓦解して
他者への思いやりが機能しなくなるわけです。

主人公に依存しすぎるギャルゲキャラの恐ろしさを
まざまざと見せつけられました。

(続く)