fortuna (2)

(続き)

デスティニープラン
遺伝子という運命によって人類を管理するという
議長が人類に用意した現代版生命の実。

過去の悲しみに捕らわるシン、
クローンという事実に絶望するレイ
偽りの自己を演じるミーア、
この3人に心地よい場所・役割を提供したのが議長でした。
彼らは熟考することなくそれを受け入れ
さらにその居心地の良さゆえに思考停止してしまいました。
自己が消滅してしまったのです。
この3人は議長によって
広い意味でのデスティニープランが
真っ先に導入された例なのです。

また、議長は直接関係ありませんが
記憶を管理されることで過去未来という概念を与えられず
永遠の現在を生きるステラ、
記憶喪失(偽りの記憶を与えられた)ムウもいます。
各キャラクターはいずれも最終的に自己に目覚めます。

ミーア
<i>あたしの歌、いのち、忘れないで</i>

彼女はラクスを演じつつも
心の中で自分の存在を叫んでおり、
最期に本当の自分を主張した。

レイ
<i>ギル ごめんなさい でも 彼の明日…</i>

議長の言葉を信じ込むことによって
自分の本当の想い(クローンではなく自分でありたい)
を打ち消し続けていたが、
キラに自分の存在を肯定され別の生き方があること、
つまり自分も本当は自分自身で
自分の未来を求められたに気付き、最終的に議長に背反。

ステラ
<i>ステラ 昨日をもらったの やっと
だから分かるの どっちだか分かる 明日
嬉しいの だから シンとはまた明日</i>

シンに出会い、彼のことを忘れたくないと欲し
彼の思い出という過去を手にし、
永遠の現在から脱出する。

シン
<i>ずっとここイヤで でもずっと気になってた</i>

悲しい過去に捕らわれ
自分の本当の想いを見失っていたが
過去を持つことさえ許されなかったステラの言葉で
自分が未来まで壊そうとしていたことにようやく気付く。
(口下手なアスランが何度説得しても伝わらなかったことが
ステラとの妄想劇場で伝わるのが悲しいところですが^^;)
過去があるから未来があるのだ。
そして、我らがルナマリア様との未来を求める(笑)

ムウ
<i>大丈夫だ もうオレはどこにも行かない</i>

記憶(本当の自分)を取り戻す
(他のキャラクターに比べるとあまり作品上生かされずorz)

(続く)